高齢者ケアと人工栄養を考える_第4刷
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 本書は、臨床倫理学における意思決定プロセスと人のいのちの理解についての清水哲郎の理論および高齢者ケアにおける人工的水分・栄養補給法に関する日本の臨床現場の医療者の意識と実践についての会田薫子の調査研究を基礎にして作成し、臨床現場で高齢者ケアを実践する佐藤伸彦医師・桑田美代子看護師(CNS)をはじめとして、多くの協力者のアドバイスを得て改訂を重ねてきたものである。作成および改訂は、次の諸研究費による研究として行ってきた。・『食べられなくなったらどうしますか ─本人と家族のための意思決定プロセスノート─』平成23年2月刊:日本老年医学会平成22年度老人保健健康増進等事業「認知症末期患者に対する人工的な栄養・水分補給法の導入・差し控え・中止に関するガイドライン作成へ向けた検討」(代表 大内尉義)において、『臨床倫理・意思決定支援ツール』作成ワーキング・グループとして作成した。・『高齢者ケアと人工栄養を考える─本人・家族の選択のために』平成23年8月刊:勇美記念財団2010年度在宅医療助成事業「認知症末期患者に対する胃瘻栄養法等の導入について─患者家族のための『意思決定支援ツール』の開発と発信─」研究班(研究代表者 会田薫子)により改訂した。・『高齢者ケアと人工栄養を考える─本人・家族の選択のために』(改訂第二版)平成24年3月刊:日本老年医学会平成23年度老人保健健康増進等事業「高齢者の摂食嚥下障害に対する人工的な水分・栄養補給法の導入をめぐる意思決定プロセスの整備とガイドライン作成」(代表 大内尉義)により、ガイドライン案作成と並行して、『意思決定支援ツール』作成ワーキング・グループとして改訂した。・『高齢者ケアと人工栄養を考える─本人・家族のための意思決定プロセスノート』平成25年2月刊:平成24年度日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究(A))「ケア現場の意思決定プロセスを支援する臨床倫理検討システムの展開と有効性の検証」(研究代表者 清水哲郎)により、改訂第3版として刊行した。・本書は、この改訂第3版を、問題に直面しておられるご本人・ご家族および医療・介護従事者の皆さまに使っていただけるようにと、一般書籍として上梓するものである。本書をお使いくださった皆様、使い勝手はいかがでしたでしょうか。今後さらにご本人・ご家族に使い易いものへと改訂して行きたいと思っております。お気づきのことやアドバイスをぜひお聞かせください。著者(メールアドレス:clinical.ethics.jp@gmail.com)【本書の履歴と諸研究費】77

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