高齢者ケアと人工栄養を考える_第4刷
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意思決定プロセスノート(記入例3)1 ご本人について・お名前 東京花子性別・年齢 90歳 女性・本人はどういう方ですか(以前の職業など)今はどのように暮らしていますか20代で結婚して以来、主婦として生活。明るく、近所づきあいも好き。夫の没後は、独居であったが、7年前に認知症と診断され、長女の家に移り住む。本人は、好き嫌いの感じは表現できるから、食べたいかどうかを聞くことはできる。・社会資源の利用状況/医療・介護等関係者要介護度4。現在、デイサービスと月一回くらいのショートステイ。定期的に訪問看護サービスをうけている。 意思決定にあたっては、ケアマネその他介護関係、かかりつけ医、訪看が関係者となる。記入者本人  その他(           長女            )・これまでの経過 脳血管性の認知症が進み、身体もだんだん衰えてきている。アルブミンの値が低くなり(2.0前後)、もう全身の筋肉は漸進的に衰える一方だと説明されている。歩けていたのが、車椅子になり、這うことができたのが、できなくなり、体位を変えることもできなくなりつつある。ここのところ、座位維持も困難になってきた。最近、食事時のむせがひどくなり、誤嚥性肺炎を起こした。嚥下機能を調べたが、やはり機能の低下がみられた。飲食の量もだんだん減ってきている。少しは飲み食いしているが、家族やスタッフがもっと食べさせようとしても食べようとしない。また、かかりつけの医師からは、誤嚥するので、口からは食べさせないほうがいいと言われた。人工的な水分・栄養補給をするかどうか、医療・介護スタッフと家族が話し合うことになった。いつまでに決めたいですか人工的水分・栄養補給を開始するなら、できるだけ早く決める必要あり。・家族構成 夫に20年前に死別、長女夫妻と暮らしている。長男は近県に在住。72

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