高齢者ケアと人工栄養を考える_第4刷
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4 何を目指しますか話し合いの進み具合・その他〔この項は、以上をご本人のお話を記録した者が、介護の立場から見た経過を記入する〕本人の考えはしっかりしていて、ごもっともな意見である。OE法については、現在、医療者側は情報が少なく、近日中に実施するというわけにはいかないということで、本人も納得した。本人・家族の間もとくに意見の相違はないため、胃ろう造設という結論がでた。□〔人生の延長+快適な日々〕を目指します(充実した、快適な人生が当分続くことを目指します)        ⇒5A□〔快適な日々〕だけを目指します(今後、できるだけ快適に過ごすことを目指します─長さは問わない) ⇒5B〔コメント〕まだ最期ではなさそうだから、〔長生き+快適〕を選ぶことなんだろうね。嚥下機能の回復が可能ということで、どのくらい時間がかかるか分らない以上、当面は人工的な水分・栄養補給をしてもらうのがよさそうだ。5A ご希望は定まりましたか?〔人生の延長+快適な日々〕→〔栄養補給〕を選び、〔胃ろう 経鼻経管 中心静脈〕栄養法にします〔コメント〕腸はまだまだ元気だと先生も言っておられたから、経腸栄養がベストなんでしょ。なかでもOE法がよさそうに聞こえた。でも今かかっている病院では、まだこの技術の実施例がないらしい。次善の方法としては胃ろうか。できれば、身体に穴をあけるというのは、どうもね。嚥下機能が回復したら胃ろうは閉じるっていうけど、でも、閉じたあとでもひきつれたりするのは嫌だなあ。64

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