高齢者ケアと人工栄養を考える_第4刷
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ステップ3の結論が1-Aの場合4-1 この場合は、水分と栄養の補給によって本人の栄養状態を保てれば、❶〔人生の延長〕と❷〔快適な日々〕との両方を目指すことができますから、通常はこれを選ぶことになるでしょう。 もし、本人や家族の意向が❶と❷両方ではなく、❷だけを目指すという場合は、付録2のQ2(47頁)をご覧ください。ステップ3の結論が1-Bの場合4-2 この場合が一番難しいですね。水分と栄養の補給によって❶〔人生の延長〕はできそうです。でも、延びた人生は❷〔快適な日々〕も達成できるでしょうか。 1-Bという結論にも幅があって、「生きててよかったと言える生活になるかどうかは疑わしい」といっても、いろいろな程度があるでしょうし、身体は同じような状態であっても本人の人生観、価値観によって評価が異なることもあります。ですから、ここでは、本人の意向および本人の人生という観点での最善を考えましょう。 もし、ここで❶と❷両方にするか、❷だけにするか、迷ったら、付録2のQ2(47頁)をご覧ください。ステップ3の結論が2-Cの場合4-3 ステップ3の結論は、水分と栄養を補給しても、いのちを延ばすことは難しいということでした。こういう場合は❶は実現できないので、❷〔快適な日々〕だけを目指すのが通常の選択となります。 もし、ここで「そう簡単に❷だけにするとは言えない」と迷ったら、付録2のQ4(51頁)をご覧ください。33

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