高齢者ケアと人工栄養を考える_第4刷
14/82

間欠的口腔食道経管栄養法(OE法) 食事のたびに口から食道にチューブを入れて流動食を注入する方法で、OE法(intermittent oro-esophageal tube feeding)と呼ばれています。食道に注入することで、食道の蠕動(ぜんどう)運動を起こし、その蠕動によって食物が胃に運ばれますので、食物の流れはより自然な形となります。 食事の時間以外はチューブなしで過ごすことができ、食事のときにチューブを挿入するので、間欠的な方法といわれています。どういう場合にどのように有益か□❶この方法を用いると消化管の動きが活発になり、下痢や胃食道逆流の減少が期待  できるといわれています。□❷経鼻経管栄養法よりも流動食の注入時間が短くて済みます。□❸チューブを常時装着しているわけではないので、経鼻経管栄養法よりも、本人に  とって苦痛の少ない方法であることが多いです。□❹食事のたびに行うことで、嚥下の練習にもなります。益にならない場合/害になる場合□❶咽頭反射が強い患者さんではチューブを挿入することが困難な場合があり、食事のたびにチューブを挿入することを苦痛と感じる患者さんもいます。□❷チューブを挿入する度に、確実に食道に入っていることを確認する必要があり ます。  (参考文献 聖隷三方原病院嚥下チーム『嚥下障害 ポケットマニュアル』医歯薬出版株式会社、2005)※‌すべての医療機関で提供されている方法ではありません。実施可能かどうか、担当医師にご相談ください。 → □ 実施可能 □ 対応してない1-312

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る