心積りノート 考え方・書き方編
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本冊子の成り立ち本冊子は、研究開発プロジェクト《高齢者ケアにおける意思決定を支える文化の創成》 (プロジェクトリーダー 清水哲郎)の研究成果物です。同プロジェクトは次の研究開発プログラムの下で活動した研究開発プロジェクトの一つです。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 社会技術開発センター(RISTEX)研究開発領域「コミュニティで創る新しい高齢社会のデザイン」 (領域総括 秋山弘子)本冊子は、1990年代から継続的になされてきた臨床倫理プロジェクトの研究成果を受け、その思想をベースにしています(本冊子P10~17、下記参考文献1)。加えて、同プロジェクトは、本人と家族の治療・ケアの選択を支援する《意思決定プロセスノート》を、高齢者の人工的水分・栄養補給の導入および透析療法の導入をめぐって研究開発し、既に刊行しています(参考文献3, 4)。これらは、現在治療・ケアの導入をめぐる選択をしなければならない本人・家族のサポートを念頭においたものです。これに対して、本冊子は、将来選択をしなければならない状況が起きる可能性があるさまざまな治療・ケアについて、予め心積りするプロセスの支援をするものです。ことに高齢期には「老いが進む」につれて、最善の治療も変ります。このことを「臨床フレイルスケール」を使って表現した点に特徴があります(本冊子P23-24、参考文献2)。本冊子は第一版であり、これを使ってくださった高齢者ご本人、ご家族、ケアに当たられる医療・介護従事者の皆さまのご感想・ご意見をいただき、さらに改訂を加えていくことによってよりよいものとしていきたいと思っています。皆さまには、ご協力いただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。参考文献1. 清水哲郎、事前指示を人生の最終段階に関する意思決定プロセスに活かすために, 日本老年医学会雑誌, 52巻3号, 2015年 (P58)2. 会田薫子,「超高齢社会のエンドオブライフ・ケアの動向―フレイルとエンドオブライフ・ケア」, Geriatric Medicine, 53巻1号(73-76), 2015年 (P24、P58)3. 清水哲郎・会田薫子, 『高齢者ケアと人工栄養を考える―本人・家族のための意思決定プロセスノート』, 医学と看護社, 2013年 (P41、P58)4. 清水哲郎監修、会田薫子編集, 大賀由花・斎藤 凡・三浦靖彦他著『高齢者ケアと人工栄養を考える―本人・家族のための意思決定プロセスノート』, 医学と看護社, 2013年 (P45、P58)◦ 「心積りノート」のウェブサイト ◦http://www.l.u-tokyo.ac.jp/dls/cleth/pa/planningahead.html(「臨床倫理プロジェクト」でウェブ検索し、同プロジェクトのトップページから「心積りノート」のページに行くのが簡単です)◦ 心積りノートについての最新の情報がでています。◦ ここから、本冊子《記入編》のpdfファイルをダウンロードできます。本冊子についている記入編を書き直したくなった時など、ご利用ください。◦ ご意見投稿専用のページへのリンク、またメールアドレスもでています。58

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