心積りノート 考え方・書き方編
31/60

ステップ3 今後の治療・ケアについての心積り●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●治療法① 手術がんはまだあまり広がっていません。手術(声帯をとる、永久気管孔)と放射線によって、がんをほぼ徹底的に取り除くことが可能です。 少なくとも相当長い間、生き延びることが可能になります。最期まで再発しないで済むかもしれません。 ただし、発声ができなくなります(訓練すれば、別の声の出し方ができるようになるかも)。また、鼻・口ではなく、首に開けた穴で呼吸することになりますから、鼻をかめないとか、そばをすすって食べられないといった生活上の不便が生じて、慣れるのに時間がかかるかもしれません。 身体が高齢で弱ってくると、手術に耐えられるかどうか、また、回復が遅くなり、老衰の進行もあって、術後どれだけよい生活ができるかなど、よく考えましょう。●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●治療法② 放射線治療 放射線治療だけだと、治療の副作用があるかもしれませんが、その後はこれまでと同様に暮らすことができます。 ただし、がん腫瘍を全くなくすことは難しいので、やがて大きくなって、呼吸困難などの症状が出るおそれがあります。 治療法①より生命が短くなるかも知れません(ただし、高齢で衰えが進んでいると、①が必ずしも余命を長持ちさせるとは限らないため、②のほうが長生きになるかもしれません)。●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●治療法③ 緩和的対応緩和的対応のみで、辛い症状を和らげるだけにすることもあります。 治療による辛さがなく、しばらくはこれまで通り暮せるでしょう。 ただし、がんが広がってくるので、嗄声の進行、呼吸困難感が出てくるでしょう。 辛くないようにすることは可能ですが、①がうまくいった場合に比べると、余命が短くなる可能性が高くなります(ただし、高齢で衰えが進んでいると、①が必ずしも余命を長持ちさせるとは限らないため、③のほうが長生きになるかもしれません)。 ➡ 春山さんは子たちも交え、よく話し合った結果、声を失い、辛いことがいろいろ生じる生活に慣れるのは無理だと判断し、「残りの人生はできるだけ快適に過ごしたい]という目標を選んで、手術はしないことにした31ステップ 1ステップ 2考え方ステップ 3ステップ 3おわりに

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です