ALS在宅療養のこれから
―Totally Locked‐in Stateという現実を越えて―
日本ALS協会東京都支部事務局
在宅介護支援さくら会研修事業部
川口 有美子

日ごろから難病患者の在宅療養にご尽力いただき、ありがとうございます。

難問はまだ山積みですが、とりあえず、今ある制度をうまく使えばALS患者でも在宅で行動的な日常生活を送れるようになりつつあります。医療依存度の高い人でも地域で暮らせるようになってきたことを私たちは誇りに思ってよいと思います。

ただ、この現象を現代史の一ページで終わりにしないように、今、何に備え、何をしたらいいのでしょう。福祉と医療の連携とはよく言われますが、それが実を結ぶ場がALSの在宅です。現在、ALS患者の介護の大部分は、介護保険や支援費制度といった福祉制度で賄われていますが、在宅介護という側面から患者家族は医療に何を期待しているのか、今、じっくりと考えてみる時です。

お話したいことは山ほどございますが、私にとって、もっとも身近な問題についてご相談申し上げます。

1 MCSやTLS(Totally locked -in state)患者さんのこと

≪私が必要だと思っていること≫

プログラムへ戻る <-