人間の行動・振る舞いの方程式 (状況に向かう姿勢)+(状況把握)+(行動・選択)「この方程式を覚えておきましょう」
パート1臨床倫理の基礎

社会の仕組みとなったケア(医療・介護)の倫理

臨床の倫理原則(3) 社会的視点でも適切であるように

医療が「社会化されたケア」であることによって、倫理面に付加されたことの中でも、もっとも明確なものが、「社会的視点でも適切であるように」自らの医療行為をチェックするという点でしょう。プライベートなケアの場合は、自分が世話をしたい人、親しい間柄の人だけをケアするということで、なんの問題もありません。しかし、社会の仕組みになったケアは、社会として個々人の医療・介護の必要に応えるものですから、基本的にケア提供者は「見知らぬ人」に対するケアを開始するのです。そして、ケア提供者は相手を選り好みなどせずに公平に対応することが求められます。 この原則は、一般に「正義 justice」原則と言われるものに相当しますが、内容は以上のようなことをはじめとして、社会化したケアが備えている性格に則った活動をするという医療者に期待される姿勢を示しているのです。

社会的適切さ 社会的に適切な医療・ケアの提供

自分たちがしている医療・ケアの提供

・人的物的資源の配分が公平なこと
・法や制度やガイドラインのなかで矛盾がないこと
・制度(社会化されたケア)の適切な利用

自分たちがしている医療・ケアを、〜

社会保障としての医療・介護をどれほど厚くするか

社会の有り方の選択の問題

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