■ ALS(amyotrophic lateral sclerosis)筋萎縮性側索硬化症
筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは、手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだんやせて力がなくなっていく病気です。しかし、筋肉そのものの病気ではなく、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる神経(運動ニューロン)だけが障害をうけ、脳から「手足を動かせ」という命令が伝わらなくなることにより、力が弱くなり、筋肉がやせていきます。その一方で、体の感覚や知能、視力や聴力、内蔵機能などはすべて保たれることが普通です。
■ TLcS(Totally Locked-in Communicative State)
患者本人が、周囲に伝えたいこと、表現したいことを、全く伝えられない、表現できない状態が持続していて、さしあたって回復の見込みがない状況。
ここでは医学上のTLS=随意筋完全麻痺と区別して使う。
TLSでなくても、環境によっては周囲に意向を全く伝えられない結果(=TLcS)となることもあり、逆に随意筋が全く麻痺してしまっていても(=医学的TLS)脳波を読みとる装置を使えば自己表現できるような状態にある方はTLcSではない。
随意筋完全麻痺を「TLS」と呼ぶこと自体が現在では言葉の成り立ちからして不適切と思われるが、医学の専門家間で改訂されないうちは、誤解を避けるため、このような使い分けをしておく。
■ 侵襲的
患者に大きな負担がかかる検査や処置。
医学では、皮膚内への、または体の開口部への器具の挿入を必要としない手技に対して用いられる。